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アナログ+テクノロジーで、新しい教育の形をつくる

取材者プロフィール:株式会社バンザン CEO 山田博史様

2020/10/21

Q.バンザン社について教えてください

バンザン は、日本ではまだ世界の他の国に比べて流行っていないBtoCのオンライン教育を普及させようとしている会社です。

2017年からオンライン家庭教師をはじめていますが、かなりの勢いで伸びていまして、コロナによって更に伸びは加速しています。北海道から沖縄まで、全国から問い合わせが殺到しています。

前年比2.5倍ー3倍の伸びになっていますね。

いま社員のマンパワーが足りない状態でして、社員がもっといればもっともっと伸びたと思います。

Q.オンライン教育とオフラインの違いはどのようなところがあるのでしょうか?

オンラインのいいところは、訪問型の家庭教師と違い、すべて授業を録画できるところです。

訪問型では録画できないので、毎月定期的にいまご指導どうですか?とご家庭に定期連絡をしていますが、オンラインでは録画をしているので、録画をみればどういう指導をしているのか、お客様が満足しているか、いろんなことがわかります。これを弊社ではクオリティチェックと言っており、いままで十分にはできていなかったんですがすべて人の目でチェックしていました。

どんどん生徒さんが増えてきていますので、そこをどうしていくのか?
これから生徒数が10倍100倍1000倍になったら今の体制を続けるのはどう考えても無理だ、どうすればよいのか、と思っていたところに、御社(I'mbesideyou)からいいタイミングでお声がけいただけました。お陰でこの部分が解消されると思っています。

Q.オンライン教育が普及するのに必要な要素

今後オンライン教育が伸びるかどうかは、お客様がどうオンライン教育を評価するか、にかかっています。実はオンライン教育はクオリティ低いよね、という方も出てきているんですよね。というのはコロナの状況になって、にわかオンラインみたいな、とにかくオンラインでなにかしなきゃ、というクオリティを考えずにオンラインをやってくる会社が残念ながら出てきているんです。それでオンライン教育自体の評判が悪くなる、ということは起こってきています。

弊社はオンラインが伸びていくには、ただ授業をオンライン化すればいい、ということではなく、成果・結果を出す、というのが一番の重要ポイントと考えています。

オンライン教育でも従来型と比べて同じかそれ以上の結果が出る、とわかれば、絶対にオンラインが勝つ、と僕は思っているので。

それには、我々自身もオンライン授業の方がいい、というのをちゃんと把握しておかないといけません。そのために御社(I'mbesideyou)のAIでオンライン授業の質をチェックする、というのが必要不可欠だ、という風に思っています。

Q.教育の質とはなんでしょうか?

一番はお客様の願いを叶える、ということですね。

その願いはご家庭ご家庭でまったく違っており、それぞれにあわせたニーズ、願いを叶えてあげることです。それを叶えるために、途中でその願いに沿って進んでいるかチェックする、ということは必要になってきます。

Q.その子の願いが満たされている、というのはどう判断するのでしょうか?

講師の授業の質が高いか。そして、それに対して生徒がどういう反応をしているのか。指導のプロセスが適切か。会話が一方通行でなく双方向になっているか。あと、講師がネガティブな言葉、志望校を変えた方がいいよとか、そういう言葉を発していないか、など、いろんな要因・要素があると思っています。

一つ一つを確認していくことが大切です。 

将来的には指導のプロセスなど、その子にふさわしいカリキュラムがあって、そのカリキュラム通りに進むAIがあるといいな、といま思いました(笑)

一人一人の願いに沿って正しい方向に進んでいるかをみれると素晴らしいe-learningが完成するのではないでしょうか?

Q.保護者へのレポーティングについてどう思いますか。

従来の訪問型家庭教師は終わった後に家庭教師がレポートを書いて、保護者の人に今日はこうでした、と口頭で報告したんですよね。オンラインではそれができない。パソコンの画面上でいきなりお母さんに変わって、とかいう訳にもいかないですからね(笑)どういうことをやっているのか、が見えにくくなっている。そこは訪問型の家庭教師に比べてオンライン化でクオリティが下がった部分です。

そこに対してそれを補うようなサービス(保護者への口頭でのレポーティング)は必須だと思っています。

Q.マッチングについてどう思いますか。

教師と生徒のマッチングは過去の講師のデータ、解約率などいろんな指標をみていますが、最終的にはアナログなんです。1件1件、この生徒とこの講師は本当にあうかを人が判断している。人の感覚とか記憶で判定できる、と言い切れるかは難しいところですね。現在は最後のマッチングの承認は自分が全部アナログで目でみて書類を確認しながら全部やっています。ただこれは今後件数が増えたり、生徒・講師の数が増えれば無理があります。

AIマッチングができれば精度があがり、喜んでくれる家庭が増えるということで更によいと思いますし、御社(I'mbesideyou)がよいものをつくってくれると期待しています。

Q.営業について

入会面談をやっているが、マニュアルに沿ってちゃんとヒアリングできてるかは面談の映像をみながらアナログでチェックしています。

それもこれからAIでできると非常に素晴らしい。いまは面談の録画を上司や僕がチェックしている。極めてそこはアナログですね。

Q.人とAIの関係について

サービスでいうと、絶対にアナログの部分は必要です。

先生がオンライン上でPCの画面を通じて双方向で教え合う、というのもコミュニケーション自体はアナログです。アナログ+テクノロジーというのがポイントで、アナログのコミュニケーションをデジタルでどのくらいよくしていけるのか、ということが大切です。

AIもテクノロジーの一つ。キーワードは、アナログ+テクノロジー、です。 

教育は完全にテクノロジー化する、というのはしんどいし、そういう方向にはいきそうにないな、とこれまでの経験から思います。

Q.なぜオンライン教育なのか?

訪問型家庭教師で先生が1対1で教える、というのは最強の手段に一見思えますが、家庭教師は自分が住んでいるところがあり、遠いところにいきません。

結局訪問型家庭教師は人口が多いところでのビジネスです。関東圏でさえちょっと離れたところだと地方とそれほど環境が変わりません。

かずおくんという少年がいて、非常に勉強ができず、そこからやり直す手段は家庭教師のマンツーマンしかなかったんです。ただ、予算的になかなかプロをつけられず、回数も週1回でした。住んでいた地域もいい家庭教師がいない地域だった。

予算の制約・地域の制約から、結果がみえているんです。申し込んでもらっても厳しいな、というのがわかっている。でも家庭からはものすごい期待が伝わってくる。せめて高校くらいは行かせてくれ、と。結局かずおくんは十分なサポートが受けられず、願いをかなえられませんでした。

距離の壁とか、経済的な壁とか、訪問型の家庭教師には弱点が多いと感じていた中、2007年にネットの環境がすごく変わって、ブロードバンドインフラが整った時に、オンライン家庭教師がこれからの進むべき道だ、と思った。そこから13年間やってきました。日本でBtoCのオンライン教育を普及させられるのは弊社しかいない、そう思ってやっています。

にわかオンラインなんかには絶対に負けるはずがないと思っていますし、現時点では2歩も3歩も4歩も先にいっていると思っています。

あの時のかずおくんのような状況をつくらないような教育の仕組みを、創っていきたいと思っています。

Q.これからもオンライン教育のユーザーは伸びていくと思われますか?

教育のマーケットは日本で2兆5千億円、塾、予備校、家庭教師だけで1兆円以上。これが全部ではないにしても、今後オンラインに移ってくると思っていますし、従来の教育サービスを受けられない地域に住んでいる方も相当いる。予備校も地方はどんどん撤退をしていますし。そういう人をマーケットとして組み入れることができるので、伸びてくると思っていますし、現に海外ではもうそうなりつつある。

一気に伸びないのは、教育は非常に特殊で、サービスを受ける人と購入者が違うマーケットだからです。サービスを受けるのは子どもだが、決めるのは親。40歳〜50歳の親世代にはオンライン教育での成功体験がまったくないので、成功体験がない人にオンライン教育を売る、という難しさがあった。ただ、今の10代、20代は体の一部であるかのようにデジタルを使いこなす世代。そのデジタルが当たり前の世代が親になってくるので、その時はいうまでもなく子どもにも当たり前にオンライン教育をさせる。オンライン化は親の世代交代が進むにつれて100%に近づいていく、必ず起こる不可逆な変化だと思っています。

いまはオンライン教育が当たり前でなかった世代に、成果実績をみせなければいけないフェーズだと思っていて、それをみせるためにはオンライン教育のクオリティを上げなければいけない。クオリティを上げるためには御社(I'mbesideyou)のAIが非常に重要だと思っています。

御社のサービスとそのサービスの進化に期待しています。

取材日:2020年9月26日

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